米連邦検察、駐スペイン朝鮮大使館襲撃主犯を起訴

米国司法当局が4月30日(現地時間)、スペイン駐在朝鮮大使館襲撃事件を主導した「自由朝鮮」代表、エイドリアン・ホン・チャンの起訴状を公開した。

VOAによると、すでに逮捕された米海兵隊出身のクリストファー・アンに続く今回の起訴状には起訴理由として10の容疑が提示されたという。

米連邦検察は、ホンが2月22日17時ごろ、大型ナイフと防犯スプレー、モデルガンなどを所持した6人の容疑者と共に駐スペイン朝鮮大使館に侵入、朝鮮外交官3人を捕縛してソ・ユンソク商務官を暴行した後、トイレに連れて行って手を縛り上げたと説明した。

事件当時、大使館の最上層でドアを閉め立て籠った外交官の妻は、容疑者がドアを壊して進入を試みるやテラスに飛び降りて負傷したが脱出に成功した。

彼女の通報で出動した地元警察官らと会ったホンは、胸に肖像バッジをつけた服装で大使館関係者に偽装、「大使館に何の問題がなく、負傷した朝鮮国民がいる場合は、現地当局の公式申告を受けなければならならない」と話して捜査を妨害しようとした。

同時刻、別の容疑者ら2人は、ソ商務官に自らを「自由朝鮮」関係者と明かして亡命を説得したが、ソ商務官はこれを拒否、容疑者らは、複数のドライブ、2台のコンピュータ、閉鎖回路の映像が含まれているHDD2台と携帯電話を奪取して21時40分ごろ逃走した。

うち5人は3台の大使館の車両に分かれて逃走、ホンは残りの仲間と一緒に6分後に「オズワルド・トランプ」という偽名を使っってタクシーで逃走した。

起訴状によると、ポルトガルのリスボンを介して米国に入国したホンは2月27日、米FBI関係者と会って大使館から強奪した物品を渡した。

米連邦検察は、ホンがメキシコ国籍の米国永住者であると判断され、現在、カリフォルニア州中部地区に潜伏していると推定されると明かした。

国外脱出の可能性があると判断した米司法省は4月9日、起訴状の署名と同時に捜査当局に公開手配を要請、連邦保安庁が4月29日本格捜査に乗り出した。

スポンサードリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

元記者。 過去に平壌特派員として駐在した経験あり。 当時、KEDOの軽水炉建設着工式で、「星条旗よ永遠なれ」をBGMとして意図的に流しながら薄ら笑いを浮かべていた韓国側スタッフに対し、一人怒りを覚えた事も。 朝鮮半島、アジア、世界に平和な未来が訪れんことを願う、朝鮮半島ウォッチャー。 現在も定期的に平壌を訪問している。