朝米交渉、「非核化より包括的平和体制の議論を優先すべき」 米国民間団体が提案

米国の民間団体である米国平和研究所(USIP)が3日、米国が朝鮮の非核化よりも朝鮮半島の「包括的平和体制」の議論を優先する事を提案した。

研究所は「朝鮮半島の平和体制」というタイトルで報告書を発表し、朝米非核化交渉の膠着状態が継続され朝鮮半島の緊張が高まっている状況で「相互信頼の構築と安定性の強化、平和な方法を真剣に議論が一層重要になった」と指摘、朝鮮半島の平和体制と関連して、米国政府が各種課題と機会に接近できる「戦略的かつ現実的な 方法」とこれを平和構築手順に統合させるいくつかの方案を提示した。

研究所は、朝鮮半島の平和体制の「概念的枠組み」には先ず、平和協定あるいは朝鮮戦争終戦宣言のような宣言や合意、あるいは宣言文を含むことができると提案した。

また、「規範やルール、あるいは手順」では、過去にティラーソン元国務長官が明らかにした「4つのNO」ー政権交代や崩壊、朝鮮半島の統一高速化、38度線以北への米軍配置を追求しないーということや、シンガポール朝米共同声明に盛り込まれた4つの条項、または制度化された暫定的平和手順が含まれると主張した。

制度面では、軍事停戦委員会の代替のための平和管理組織、南北共同軍事委員会、朝米軍当局間連絡窓口、2者、4者、あるいは6者実務グループと域内安保機構が含まれうるとし、それとともに、このような平和体制による外交、経済、安全保障面での措置を言及した。

短期外交的、経済的措置としては「平和と朝米、朝日関係正常化に関する作業部会を構築し、外交的な最終状態を設定し、朝鮮戦争終戦宣言と朝米連絡事務所設置、朝鮮旅行禁止措置解除、米軍遺骨送還のような人的交流と、このような措置の進捗状況の更新のための断続的な朝米首脳対面」などが含まれるとした。

安全対策としては「非核化と米国、朝鮮、韓国、中国軍当局の4者実務安保グループの構築、朝鮮半島非核化の定義、朝鮮の核弾道ミサイル試験中断と凍結、寧辺核施設の申告と廃棄、視察許可 」などを含むことができるとし、また「南北共同軍事委員会の新設と追加軍縮と軍事的緊張緩和措置の構築、大規模な米韓合同軍事訓練や朝鮮の軍事訓練の猶予あるいは調整、そして朝鮮半島近くへの米軍戦略資産の配置中断、朝米軍当局間通信チャンネル開設」などが含まれるとした。

報告書は、フランク・オムUSIP先任研究員が主導して作成し、ジョセフ・ユン元国務省対北朝鮮特別代表など7人の専門家が参加している。

オム先任研究員は「米国と北朝鮮のほとんどの議論は、非核化と制裁の緩和に焦点が合わせられた」「このような問題は、朝米関係を改善し緊張を緩和するための努力の一部にすぎない」と指摘した。

オム先任研究員は特に、現在の非核化交渉の膠着状態を解消するためにトランプ政権が非核化よりも平和に関する議論を優先して、短期的に「スモールディール」を追求することを提案した。

それとともに、このような合意には「北朝鮮の核とミサイル活動の凍結と大規模な朝米合同軍事演習の中断、朝鮮戦争終戦宣言、人的交流、朝米連絡事務所開設など、ハノイ朝米首脳会談で提示されたすべてのものが含まれる」とした。

報告書は、長期的に合意することができる外交的措置として、(「朝鮮の人権改善の約束を盛り込んだ」)平和協定の締結と朝米関係正常化、大使館の開設、平和協定履行の持続的な検討、人的交流の拡大、断続的な首脳間対面などが含まれると示唆した。

また、経済的措置としては「朝鮮の非核化に対応する『スナップバック』方式の完全な制裁緩和、朝鮮の経済改革と国際金融システム加入の継続的支援および継続的な経済・エネルギー援助と人道支援」が含まれる合意を提案した。

安全対策としては、「朝鮮の全てのウラン濃縮活動停止の持続的検証とすべての核兵器廃棄の検証、中長距離弾道ミサイルの廃棄の検証、化学兵器の除去、協力的脅威削減のための継続関与」、また、「UN軍司令部の解体と新しい平和管理機構設置、北方限界線(NLL)と西北島問題の解決、米韓と朝鮮の在来式兵力比例削減、合同演習中断あるいは調整、米国の戦略資産展開の継続中断、安全保障環境に対応する在韓米軍」などの内容が含まれるとした。

報告書は特に、このような措置が「相互互恵性と比例原則に基づかねばならない」と強調した。

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元記者。 過去に平壌特派員として駐在した経験あり。 当時、KEDOの軽水炉建設着工式で、「星条旗よ永遠なれ」をBGMとして意図的に流しながら薄ら笑いを浮かべていた韓国側スタッフに対し、一人怒りを覚えた事も。 朝鮮半島、アジア、世界に平和な未来が訪れんことを願う、朝鮮半島ウォッチャー。 現在も定期的に平壌を訪問している。