際立つ日本のマスコミの偽情報報道、朝鮮の感染者でっち上げ  情報源は韓国情報機関か

高麗ジャーナル

新型コロナウイルス感染者0を維持している朝鮮に感染者が大量に発生しているかのようなプロパガンダが 執拗に続けられているが、日本の当局者、マスコミの偽情報流布が際立っている。

茂木外相は24 日の記者会見で、「中国、韓国と地続きの北朝鮮で、全く感染者がいないということなら奇跡的だ」「人類史上、そういった事態は考えられない」などと述べ、朝鮮に感染者が発生しているかのような印象操作を露骨的に行ったのはその一例。

茂木外相が「中国、韓国と地続きの北朝鮮」と述べたと報じられたが、中国はともかく、韓国との「地続き」だあることを感染を疑う根拠に挙げたのは驚きだ。

分断状態にある朝鮮半島の南北が地続きであることは事実だが、朝鮮と韓国は軍事境界線と4kmの非武装地帯で隔てられている。 コロナウィルスの感染力が強いことは周知の事実だが、人の往来が全くないばかりか、物々しい警戒下にある軍事境界線と4kmに及ぶ非武装地帯を超えて感染するとしたらそれこそ「奇跡」ではないか。

茂木外相が、南北が地続きであることを感染の根拠であるかのごとく発言したことが事実なら意図的な印象操作といわれても仕方あるまい。 また南北分断の現状を知らずに発言したとすれば無知の極みと言わざるを得ない。

朝中が国境を接していることだけで、朝鮮に感染が広まったと喧伝するのは合理的でない。 コロナウィルスをめぐる朝中の国境事情を無視した暴論と言える。

コロナウィルスが武漢から、朝鮮と国境を接する遼寧省と吉林省に飛び火したのは1月21日のこと。 中国側から明らかにされたところによれば、武漢からこの日に丹東に戻った旅行者の感染が23日に確認された。これが遼寧省、吉林省での最初の感染者。 ちなみに朝鮮と武漢の間には直行便もなく、武漢からの観光客もおらす、人の往来がない。

朝鮮は20日には観光客の受け入れを中止して一時国境を閉じた。 飛行便と列車便が止まったのは1月末だが、入国した少数の外国人、出張者は入国次第無条件隔離・医学的監視の対象者になっている。 朝鮮では針も通さない徹底した防疫体制が観光客受け入れ中止とともに発動していたのである。

国境線が長いというだけで感染者がいるとするのは全く合理的でなく根拠にならない。 参考までに、遼寧省、吉林省での感染状況を見ると、2月19日の時点で遼寧省が121人、吉林省が90人。 3月19日の時点では、遼寧省で累計感染者126人、死亡1人、退院122人、吉林省でそれぞれ93人、1人、92人(中国本土における2019年コロナウイルス感染症の流行状況・ウィキペディア)。 2月19日頃を頂点に終息に向かったことがわかる。

茂木外相発言の意図はどこにあったのか?  米国では在韓米軍司令官などが朝鮮での感染発言をしていたが、朝鮮に敵対的な言辞を事としてきたポンペオ国務長官、また韓国外相からも茂木外相ほどの露骨的な発言はなされておらず、茂木外相発言は際立っている。

その影響なのか、日経傘下の「フィナンシャル・タイムズ」(3月27日)、「読売新聞」(3月29日)、「朝日新聞」(3月29日)などで悪質なプロパガンダ報道が続いている。  曖昧なニュースソース、荒唐無稽な内容などからCIAと韓国の情報機関である「国家情報院」情報を受けた作文と見られる。

朝鮮敵視で凝り固まったこのようなプロパガンダは続くとみられる。

本サイトの読者が朝鮮を貶める根拠なきプロパガンダを見極めることを望む。(M.K

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元記者。 過去に平壌特派員として駐在した経験あり。 当時、KEDOの軽水炉建設着工式で、「星条旗よ永遠なれ」をBGMとして意図的に流しながら薄ら笑いを浮かべていた韓国側スタッフに対し、一人怒りを覚えた事も。 朝鮮半島、アジア、世界に平和な未来が訪れんことを願う、朝鮮半島ウォッチャー。 現在も定期的に平壌を訪問している。