「米国も同時的並行的な措置をとる準備ができている」 米国UN駐在大使、朝鮮に対話を促す

「新しい計算法」の提出期限を切って攻める朝鮮に対し、米国が「譲歩」を迫られている。

米国のクラフトUN駐在大使は11日(現地時間)、米国の呼びかけにより招集されたUN安保理会議で、朝鮮の相次ぐ飛翔体発射が「UN安保理決議違反」であり挑発を避けるべきだと主張、「米国も同時的で並行的な措置をとる準備ができている」とし、朝鮮との対話の意志を表明した。

クラフト大使は「北朝鮮は今年に入って20回以上の弾道ミサイルを発射した。 これは射程距離にかかわらず、地域の安全保障と安定を弱めるし明らかなUN安保理決議違反だ」「米国は、朝鮮(DPRK)が今後は脅威と敵意を捨てて、その代わりに我々とかみ合う(engage)大胆な決定を下すことを信じている」と主張した。

また、朝鮮が打ち出した「新しい道」と関連、「これは、実際に北朝鮮が長距離弾道ミサイルを利用した衛星を打ち上げたり、米国を核兵器で攻撃するために設計された大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験を行う可能性があることを意味する 」との憂慮を示し、「ミサイルと核実験は、北朝鮮により確実な安定をもたらさないだろうし、経済的潜在力を発揮することにも助けにはならない」と指摘した。

クラフト大使は、朝米シンガポール合意を取り上げながら、「我々は、合意に向けて具体的な措置を並行的同時的に取る準備ができている」「我々がこの問題についてどのようにアクセスするか、柔軟な(flexible)準備ができている」と述べた。

また、朝鮮が今後「深刻な挑発」を再開する場合には「安保理がそれ相応に行動する準備をしなければならない」と主張したが、安保理の具体的な行動について言及しなかった。 体面上「警告」のポーズは取るが、実際には朝鮮との対話を壊したくない米国の本音が透けて見える。

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元記者。 過去に平壌特派員として駐在した経験あり。 当時、KEDOの軽水炉建設着工式で、「星条旗よ永遠なれ」をBGMとして意図的に流しながら薄ら笑いを浮かべていた韓国側スタッフに対し、一人怒りを覚えた事も。 朝鮮半島、アジア、世界に平和な未来が訪れんことを願う、朝鮮半島ウォッチャー。 現在も定期的に平壌を訪問している。