敵対的でないなら関係回復と発展展望に対する建設的論議をする用意ある」 金與正副部長談話

朝鮮労働党中央委員会の金與正副部長は24日、韓国の文在寅大統領のUN総会演説と関連して次のような談話を発表した。

以下全文

文在寅大統領は第76回UN総会で終戦宣言問題を再び提案した。

長期間持続している朝鮮半島の不安定な停戦状態を物理的に終え、相手に対する敵視を撤回するという意味からの終戦宣言は興味のある提案であり、よい発想であると思う。

朝鮮半島平和保障システム樹立の端緒となる終戦宣言の必要性と意義を共感したことからわれわれは、これまで複数の契機に終戦宣言について論議したことがある。

終戦宣言は悪くない。

しかし、今、時が適切であるか、そして全ての条件がこのような論議をするのに満足しているかを先に察しなければならない。

今のようにわが国家に対する二重的な基準と偏見、敵視的な政策と敵対的な言動が持続している中で半世紀以上に敵対的であった国々が戦争の火種になりかねないそれら全てのことをそのまま置いて終戦を宣言するというのは言葉にならない。

私は、現存する不公平とそれによる深刻な対立関係、敵対関係をそのまま置いて互いにわざと笑みを浮かべ、終戦宣言文を朗読し、写真を撮るそんなことが誰かには緊切であるか知れないが、真の意味がなく、たとえ終戦を宣言するとしても変わるのは何もないだろうと思う。

終戦が宣言されるには、双方間に相手に対する尊重が保障され、他方に対する偏見的な視覚と毒々しい敵視政策、不公平な二重基準から先に撤回されなければならない。

自分らの行動の当為性と正当性は美化し、われわれの正当な自衛権行使にはあくまで言い掛かりをつけて罵倒しようとするこのような二重的で、非論理的な偏見と悪習、敵対的な態度は捨てなければならない。

このような先決条件が整ってこそ、互いに対座して意義のある終戦も宣言することができ、北南関係、朝鮮半島の前途問題についても相談してみることができるであろう。

南朝鮮は、つねに自分らが言うように心から朝鮮半島に恒久的で、完全な平和がしっかり根を下ろすようにしようとするにはこのような条件を整えることから神経を使うべきであろう。

われわれは、南朝鮮が時を構わずわれわれを刺激し、二重尺度を持って意地を張り、ことごとに言い掛かりをつけていた過去を遠ざけ、今後の言動で毎事熟考し、敵対的でないならいくらでも北南間に再び緊密な疎通を維持し、関係回復と発展展望に対する建設的な論議をする用意がある。

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元記者。 過去に平壌特派員として駐在した経験あり。 当時、KEDOの軽水炉建設着工式で、「星条旗よ永遠なれ」をBGMとして意図的に流しながら薄ら笑いを浮かべていた韓国側スタッフに対し、一人怒りを覚えた事も。 朝鮮半島、アジア、世界に平和な未来が訪れんことを願う、朝鮮半島ウォッチャー。 現在も定期的に平壌を訪問している。